8年前、ひたち野うしくでオープンしたバイゲツカフェさんは、去年牛久市田宮町に移転オープンした。数年前からテイクアウトメニュー【カフェデリ】をスタート。
”どれを食べてもはずれがない。何を食べようか、いつもワクワクする”
そんな声を聞くことも多いバイゲツカフェさん。お店の内装や庭の植物も奥様と二人で作り上げた。植物に囲まれた庭をくぐり抜け、扉を開くと絵本の中に入り込んだようなほっこりとした空間が広がる。店内では手作りにこだわった、手の込んだ洋食メニューを頂く事が出来る。
いつも笑顔で温かみあるバイゲツカフェのマスターに、今回は主にお料理についての熱い想いをインタビューしました!
目次
コロナ禍でのお客様とのエピソードと、マスターの新たな目標とは
✾=坂 「」内=マスター
バイゲツカフェさんの修業時代は?
バイゲツカフェさんの店内はまるで絵本の中のようにかわいいもので溢れている。
照明や、窓、インテリアや置かれている本、庭の植物まで、マスターと奥様の手作り。
温かみを感じる店内では、マスターの作る人気の洋食メニューが充実している。
✾移転前のお店はどんなお店だったのでしょうか?
「基本的にはここのだいたい3倍くらい
50人くらいはいったので
駐車場も10台以上ありましたね
でもスタートはここと変わらない
20人くらいのお客さんの小さい建屋からスタートしたんですよ」
✾お店ができたのはいつ頃だったのでしょうか?
「スタートが2011年10月です」
✾スタートが5月だと思ってました!バイゲツさんだから
「お店の契約は早かったんですけど
震災の年だったんですよ
それでずれこんでずれこんで10月に。
もうあの年はね、さあやろうって行ってた時に震災だったんで
大変だったですね」
✾バイゲツさんの修業時代のお話を聞いても良いでしょうか?
以前の職場で、仕事の為の勉強の一環で料理とかもやったりするんですよ
食品に関することはほぼほぼ…
日本酒もやりましたね
✾日本酒もですか
「食品の知識は働きながら20年くらい勉強しました
そこでだいたい修業したっていうんですかね
専門学校も2,3,こ行ってます」
「洋菓子屋さんも入りましたしね
イタリアンレストランとかも全部入ってます」
✾本当に幅広く勉強されたのですね
それはほんと若い頃なんですけど20代はもういろんな所行って
有名どころで勉強させてもらったんです
それが基盤ですかね
✾その時の勉強の経験が、今のバイゲツさんのお料理に
「反映はしてます。
プリンだったりパンケーキとかも」
✾パンケーキふわっふわですもんね
「お菓子系はだいたいそういう
こういうふうに作った方が小麦粉の特性が生かせますよとかは
そういう勉強から得てきたものが多いですね」
✾ハンバーグとかを食べても
食べた時に肉汁がぶわーっとでてくるっていうか
こういうのだったらいいなっていうのがポンといつもでてくるところが
嬉しいんですよね
「ははは、
それは経営の考え方なんですよね
よくこう
食パン一本でやられているようなお店って
なかなか手に入らないような小麦粉使って
製法はこういう風にこだわって
こういう特徴があるパンに仕上げましたよていうじゃないですか」
✾そうですね、個性を売りにしているというか
「うちはちょっと違ってて
もっとスタンダードなラインを
皆が食べて、パンケーキってああ、こういう味だよねとか
ハンバーグってこうだよねって思うところを
手作りで目指してるんです」
✾あーーーなるほど
「ちょっとね
他のお店とはちょっと違うかもしれない
スタンダードなラインを減らしていくっていうのを
はじめのコンセプトでやっていきたんですよ」
✾ナポリタンとかもですか?
「ナポリタンて、ケチャップをパスタにからめて作ってるじゃないですか
うちはそれでも手作りにこだわってるので
ケチャップを作ってるんです」
✾そういう事ですか
「そういうことなんです
なので出来上がった商品が
ナポリタンて美味しいんだけど
たぶんここが
ちょっとちがうけど
ナポリタンてこういう味だよねっていうのを目指してる」
✾ちょっと、わかってきました、でもなんて言うんだろう
「手では作るんだけどスタンダードなラインを目指すっていうのは
めちゃくちゃ難しいんですよ
普通に考えるとね」
✾そうですよね
「独特の原料使えばそれなりに美味しく出来るんだけど
通常のスタンダードなラインからは
逸脱するじゃないですか
それをもうちょっと スタンダードなライン…
こういう考え方なんです」
✾すごく安心できるけど、ものすごく大変そう。ハンバーグ一つとっても手作りで溢れているんですね
「食べた時に違和感があるものにしたくないっていうか
また来たいなって思うのはそういうところなんじゃないかなって考え方でスタートしたんです」
ひたち野うしくの店舗はどんなお店だった?
✾一番最初にスタートした時はどんなメニューだったのですか?
「えっと、コーヒー中心です」
✾あ、そうなんですか!
「ある先生の所について教わってですね
コーヒー焼くところから研究させてもらって
通信のコーヒーの勉強する奴があるんですよ、そういうやつやったり
コーヒーを中心に勉強しました。最初は」
「それに付随して
コーヒーに合うような食べ物ってことで
ハンバーグとかカレーとか」
✾本当にカフェメニューがメインだったのですね
「そうですね
お店をやってる場所に影響受けてお店って変わってくるんですよ。
周辺が住宅街だったんので、メインのお客様が奥様方とか
ファミリー層が多くなってきて
コーヒーをこだわって飲みに来るお客さんもいたんですけど
どちらかというと、食事でいらっしゃる方が多かったので」
✾なるほど
「比率的に料理の方
ランチタイム ディナータイム
そこがメインになっていて
コーヒータイムじゃなくて」
✾なるほど、そうなるとお食事のリクエストが増えて行って…という事
でしょうか
ははは
「そんなかんじですかね(笑)
じゃあこういうのやってみようかってやりながら増えていったって感じですね」
✾最初コーヒーだった時は
コーヒーとスイーツと軽食とか
「軽食もそうですけどランチタイムはごはんものとか
なにやったっけ
食事はカレーとハンバーグだったかな」
✾そのカレーとハンバーグが好評だったのですね
「あ、おいしいねって
なんかほかに食べたいわーみたいな
まあでも美味しかったらこんなものもできるんじゃないかって」
✾たとえばハンバーグカレーがあったら
グラタンないの?とか、もし私だったら言いたくなっちゃうかもしれないです
「そうそう洋食だろうなって
お客さんは思うわけですよ」
✾マスター和食も作るんですか?
「和食はね
うち蕎麦屋なんですよ。だからそばやってました少し」
✾それは意外ですけど気になります!洋食のイメージが強いから
「うちのバイゲツって名前は、おふくろがやってた蕎麦屋の名前から頂いたんです
バイゲツ庵ていったんですけど
それでバイゲツカフェって名前なんですね」
メニューについて根掘り葉掘り聞いてみた!
✾バイゲツさんは新しいものを作るのに興味があったのですか?
「それはそうですね
元々IT系で働いていたのもあって、プログラムもそうなんですけど
自分で何かつくりあげてくって
それは小さい頃から好きで」
✾ひとつひとつ試すのはかなり忍耐が必要そうですが
「大変だとはあまり思わないですね。
一回一回 成果は出るので
うまくはいかなくても、成果はあるじゃないですか
いいとこもわるいとこもいろいろでるんですね
目標はこっちのほうにあるから
いろいろやるんですけど
こう 積み重ねてくって作業って
面白いじゃないですか」
✾今のメニューもそんな風に積み重ねて
「そうですね
まあある一定の
ここで発売っていうのはあるけど
発売したらそれで終了じゃなくて
そこからお客さんに出していけば
お料理って、またどんどん落ち着いていくので」
✾ソーダ系も種類豊富ですが手作りのものもあるのですか?
「ジンジャーと、ストロベリーもレモンもほっとうめも
うちで手作りですね」
✾ねりねりココアっていうのは
「ココアを練乳で練って作るんで
それを最初にやらないとだまになるんですよ
前は小さいお店でやってた時は
私が鍋で練ってるの見えてたんで」
✾あ、なるほどオープンキッチンみたいな
「そうそう
だからあー練ってるねっていわれたんですけど
それがそのまま名前が残ってる感じです」
✾本当に、手作りで溢れてますね
「そうですね、
うちソースもそうで
肝のソースから手作りで作ってるんです
皆大変だねっていうんだけど
仕込みはそんなに多くないっていう」
✾メニューが多いから
ごちゃプレートみたいなたくさん載ってるメニューもあるし
「あれは、厨房のソース並べてるやつを全部使うんですよ
ハンバーグもデミソースでしょ
ホワイトソース使って
トマトソース使ってってやるので
カレーはさすがに使わないけど
この3つ
基本の3コースをつかってるのがごちゃプレートなんですよ」
✾マスターが一番時間を注いだメニューってありますか?
「なんだろう…
一番長いのはチーズケーキかな
チーズケーキは創業からやってるんですけど
いろんなタイプのチーズケーキ全部作ってみて
自分はどんなのが好きなのかなって…すごい作った
スフレも作ったしベイクドチーズケーキ茂作ったしレアチーズケーキも
それらのいいところを全部とって嫌味のないようなかんじにしたのが今のチーズケーキなんです」
✾最初に仰ってたスタンダードなラインっていう
「そうそう
まあベイクドに寄ってるんですよ
ベイクドチーズケーキ方面なんですけど
食べてみると若干スフレっぽい
少ししっとりして
しっとり感を持たせてちょっとレアっぽく」
✾すごく作り込まれてる!
「すんげぇ複雑なんですよ(笑)」
「ただあのレシピ的にはそんなに凝ってなくて
変わった材料使ってるとかではなくて
製法とかそっちのほうで」
✾いろいろ工夫しながら
「はじめは苦労しました」
バイゲツさんのお料理って
ハンバーグとかでもこうだといいなって理想をかなえてくれつつ
いいとこどりして
オリジナルになってるっていうか
「そうですね
うちの商品なので
他の人には作れない作り方っていうのは
でも出来上がったものはお客さんの想像から突飛に離れちゃうとだめだと思うんで
そこは外れないように
食べてああ、ハンバーグってこうだよね
っていうのを狙ってるんですよね」
✾カフェデリ(テイクアウト)は前からされていたのですか?
「去年の4月?いやその前からだ
コロナ始まるちょっと前に
これからテイクアウトの時代が来るでしょうーって思ってたら
コロナきて」
✾たまたまですか(笑)
「そうそう、
なんか なんでかやってたんですよね」
お店って限界があるじゃないですか
席数が限られてるんで
満席になったら帰って頂くではなくて
持って帰っておうちでもカフェご飯が食べられるっていう
ところのチャンネルを持ってると
お店的に幅広がるかなって」
「で、スタートしてみようって始めたのがコロナのちょっと前
10月とかだったかなあ」
✾キッチンカーもですか?
「キッチンカーは4月あたりから…
うちの場合はコロナの時かなぁ
イベントすらないじゃないですか
キッチンカーは底の駐車場でやるつもりで買ったんです
持ち帰り中心に
で、イベントで声かかったらいけるようにってくらいだったんですけど
そしたらイベントけっこうやってるところあって
それで声かけて頂けてるっていうのが本当ですね」
コロナ禍でのお客様とのエピソードと、マスターの新たな目標とは
✾コロナでお客さんが来てくれて嬉しかったエピソードとかありますか
「えーとねー
特にコロナでうち引っ越したじゃないですか
ひたち野の時のお客さんがそのままこっち来てくれてるっていう」
✾それは嬉しいですね!
「もう、もうのすごくありがたくて
普通だったらここまで離れちゃうと来られない人が多いけど
来てくれるお客さんいらっしゃるんで
それはありがたいですね」
✾お客さんからよく言われるここが好き!はありますか?
「やっぱり手作り感とか
食べるものも全てそうじゃないですか
それをさりげなくできるといいなって」
「コーヒーから全て手作りなんで
焼いてますし」
✾今でもコーヒー焼かれてるのですか?
「焼いてます。ブレンドも
5種類コーヒー焼いて配合してやってます」
✾やる事本当にたくさんありそうですね
「最終的には
美味しいって言って頂けるんだったらね」
✾インテリアのコンセプトも、何か参考にされたりしているのでしょうか?
「あまりきっちりつくらないところです」
(笑)
「ちょっと少し雑さを残すというか
それは前のお店からなんですけど
こだわってるっていうか
気にしてます」
✾居心地の良さということですか
「そうですね
若干古い家具に見えるような
塗り方もわざわざ
ガジャガジャになった筆を使ったり
床も木でむくみだったんですけど
ちょっとむらむらなかんじに」
「お客さんがこうやったら喜ぶだろうなとか
要は、入ってきたときに
がっちり
作ったお店よりは
少し落ち着くような風にはしてありますね
床が黒くて
側面が白いっていうのは一番落ち着くっていう」
✾バイゲツカフェさんがこれからやっていきたい事を教えてください
「そうだね自分のやりたい事は
お客さんに近づいて
直接意見を伺ったり
お客さんに近いところで働きたい
そんなところかな」
✾新たな目標ができることはあるのでしょうか
「そうですねーなんていうかな
もっと、自分の事を考えた商売っていうのは」
「今までそれは考えてなかったんですよ
お客さん第一の考え方ってところでやってきたんですけど
やっぱり最終的にやっぱり自分の事も考えていかないと
そこは達成できないんじゃないかなって」
✾マスターがいなくなったらこの店なくなっちゃうし…という事でしょうか?
「それもそうなんですけど
楽しさっていうか
そこの提供は俺が生き生きとしてというか
そこも重要なんじゃないかなって」
✾マスターのこだわりや、お料理への情熱たくさん聞かせて頂けてとても勉強になりました。
これからも頑張ってください!
バイゲツカフェ
住所 牛久市田宮町1074-7
駐車場 5台
電話 029-879-5428
営業時間 11:00~21:00 自粛期間中は~18:00まで
定休日 水曜
特記事項 お一人様席あり デリバリー、宴会等要相談
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